気候があたたかくなると同時に、気になるのが紫外線による日焼け。日焼け止めを塗ったり帽子を被ったり、肌や頭皮への対策はしているけど「目」に関しては無防備という人も多いのでは。
実は、"目から入る紫外線でも肌が日焼けする"という事実をみなさんご存じでしょうか?今回は眼科分野の知識を豊富に持つ、ヘルスケア事業開発室の河野葉子さんにその理由を解説していただきました。さらに、紫外線から目を守るための対策や、強い日差しを浴びてしまったあとのアフターケアについてもお聞きしました。
「目の日焼けは肌の日焼けのように表面が黒くなるいうことはありません。目が日焼けすると、充血したり眩しさを感じたり目の表面がヒリヒリするだけなく、顔のシミやそばかすを作る原因になります。一見、目の日焼けと皮膚への影響は無関係に思えますが、それは大間違い。目に強い紫外線が入ると、目から"紫外線を浴びた"という情報が脳に送られ、皮膚をガードしようとしてメラニン色素が生成されます。このメラニン色素が過剰に作られると、シミやそばかすの原因になることがあるのです。顔にしっかりと日焼け止めを塗っているのにシミそばかすができる...という人は、『目の日焼け』が影響しているかもしれません」
「美容の大敵でもある"目の日焼け"。目周りの彫りが深い欧米人と比べて、アジア人は目に光が入る量が欧米人の1.66倍という研究結果も報告されています。そもそも目に紫外線を受けやすい顔立ちをしている日本人は、日頃から紫外線に直接目をさらさないことが最善の予防策。それには、UVカット加工のあるサングラスを日常的にかけることが有効です。紫外線は太陽から直接浴びるものだけでなく、地面からの反射光や空気中で散乱して届く散乱光からも受けます。紫外線は上からも下からもあらゆる方向から降り注ぐため、顔のカーブに合ったデザインのサングラスをかけると、隙間から紫外線が入りにくくなり、より紫外線対策に効果的です。また、海外メーカーのサングラスは欧米人の顔の凹凸に合わせて作られているものも多いので、日本モデルや国産のメーカーのほうが日本人の骨格に合うものを見つけやすいでしょう」
サングラスで眼病リスクも軽減できる!
強い日差しを目に浴び続けていると、「白内障」や「角膜炎」「翼状片」などの眼疾患のリスクを高めてしまいます。目のダメージを蓄積しないよう、日頃からサングラスをかけて紫外線予防と同時に眼病予防を。特に海やゲレンデは反射光や散乱光が多く、長時間いると「雪目」になりやすいので、レジャー先でもサングラスを忘れずに!
「紫外線が多いのは『夏』と思いがちですが、実はそれより前から注意が必要です。年間の紫外線量は、春から初秋にかけて多く、4~9月に一年間のおよそ70%〜80%が降りそそぎ、6月はすでに真夏と同じくらいの紫外線量になります。しかし、6月は梅雨入りすると雨の日が多くなり、実際にはそこまで紫外線にさらされる時間は多くありません。そこで注意すべきは、紫外線量が上昇する4月と5月。気候があたたかく外で過ごしやすいこの時期は、その気持ちよさから無防備に出かけてしまいがち。実は、この春から夏にかけての期間が"うっかり日焼け"の落とし穴なのです。アウトドアや子どもの運動会なども多く、長時間外にいることが増えるこの時期は油断大敵。真夏はもちろんですが、春からちゃんと紫外線対策を始めることが重要です。屋内にいるときでも、窓の近くで作業するときなどはUVカット効果のあるメガネをかけるといいでしょう」
「目の日焼け予防には、UVカット加工を施したサングラスをかけることが一番。もしうっかり強い日差しを浴びてしまったときは、目薬でダメージケアを。目薬は、ビタミンB2やコンドロイチンなどの、角膜保護成分が入っているものがおすすめです。紫外線による角膜ダメージを放っておくと、目の炎症や乾燥が悪化したり、眼病予防を引き起こしたりする原因にも。ダメージを受けたら早めに、アフターケアを忘れずに行うこと。数日経っても症状が治らなければ、眼科へ相談しましょう」
肌や目のダメージや老化にもつながる「目の日焼け」は、百害あって一利なし。JINSのレンズはすべて紫外線99%以上カット(※)してくれるので、顔に合うサングラスを店頭で探してみてはいかがでしょうか? サングラスと目薬をセットで常備して、日頃から目の日焼け予防を心がけましょう!」
河野葉子さん
眼科専門の医療機器の取扱キャリアがあり、眼科領域での医療機器の知見を持つ。JINS入社後、コンタクトレンズ「JINS 1DAY」の品質及び安全面での運用サポートを担当。昨年、登録販売者の資格を取得し、一般用医薬品まで専門分野を拡大。