顔周りの印象が大きく変わるメガネと帽子。色や形、組み合わせを意識するだけで雰囲気はもちろん、気分もガラリと変えることができるアイテムだからこそ、ファッション感覚で楽しんでいきたいですね。雑誌やタレントのスタイリングで活躍するファッションスタイリストの深海佳宏さんが、メガネと帽子のスタイリング術をご紹介します。
「デザイン性の高いデニムのセットアップを使用したスタイリングには、ブラックのベレー帽と万能なオーバルのフレームなど、ベーシックな要素を合わせて全身のバランスを調整しました。特徴的なアイテムの中で小物はあえて主張の少ないデザインのものにすることで、その存在感が際立ちます。」
「全体的にワントーンに近い色味でまとめたクールな印象のスタイリングに、デミ柄のメガネを合わせて少し遊び心を加えました。ベレー帽の丸みとメガネのブラウンカラーが顔周りの印象を柔らげ、女性らしさ引き出しています。」
「ベージュのコートに白のタートルネックという柔らかい色を合わせた女性的かつ品のあるスタイリングです。こうした淡い色のアイテムを大人っぽく着こなすなら、ネイビーやブラックといった全体が引き締まる色を取り入れて、カラーバランスにメリハリをつけるのがいいでしょう。」
「上品なロングブリムのハットには、ハーフリムを合わせてエレガントに着こなすのがおすすめです。ハットの曲線的なシルエットと主張のあるフレームデザインのギャップが、柔和な女性らしさと凜とした意思の強さのある女性像をつくります。」
「ニット帽にダッフルコートというチャーミングな組み合わせですが、グレイッシュにまとめることでモダンなスタイリングに仕上がります。メタルフレームのシャープな質感もアクセントになり、着こなしの重要なポイントとなっています。」
「素材にニュアンスのあるニット帽なので、メガネはシンプルなものを選択しました。今回使用したメガネはリムの部分だけマットな質感になっているので、冬服との相性もとてもいいデザインだと思います。スタイリングがどこかしっくりこない時は、アイテムの質感を統一してあげるとすっきりまとまるかもしれませんね。」
日常的にかける方にとっては、顔の一部と言えるメガネ。視力を補うための役割だけではなく、洋服やメイクと同じようにファッションとしての楽しみがたくさん詰まったアイテムです。今回深海さんにご紹介いただいた、メガネと帽子の組み合わせ方や着こなしのポイントを意識して取り入れるだけで、いつものスタイリングの幅がぐっと広がると思います。
深海佳宏
メンズ・レディース問わず主にタレントのスタイリングを手がける。カラーアイテムを使ったスタイリングやソリッドなスタイリングを得意とする。
Photography:Hiromu Kameyama
Stylist:Yoshihiro Fukami
Hair&Make-up:Keita Iijima(mod's hair)
Model:Nairu Yamamoto(BE NATURAL)
Text:Konomi Sasaki(kontakt)