1日の仕事を終えると、目の奥がジーンと熱かったり、視界がぼんやり霞んだりすることはありませんか? その症状はいわゆる"疲れ目"のサイン。パソコンやスマートフォンを注視する日々の中で、目は知らず知らずのうちに疲労しているんです。そこで今回は、眼科分野の知識を豊富に持つヘルスケア事業開発室の河野葉子さんに、オフィスで手軽に実践できる5つの疲れ目対策法を教えてもらいました。
「目が疲れたと感じるのは、ピントを調整する筋肉が疲れているからです。人の目は、レンズのような働きをする水晶体を、"毛様体筋"という筋肉が引っ張ったり緩めたりして、ピントを合わせます。同じところを見続けると、この筋肉に一定の力が入り続けるため、疲労を起こしてしまうんです。また、強い光を目に入れ続けることも負担になり、疲れ目につながります。
現代人にとっては、強い光を発するパソコンやスマートフォンを長時間注視し続けることが、疲れ目の原因の一つといえます。疲れ目が進行すると、目以外の部分にも悪影響を及ぼすことがあるんです。
強い光を受けると、目は自然とまぶたを閉じ、入る光の量を調節します。その状態が続くと眉は八の字になり、眉間にシワが刻まれてしまうことも。目の筋肉が凝り固まると、血流が滞ってクマができ、疲れ顔になってしまいます。さらにひどくなると、慢性的に目の疲れが取れず、頭や肩、腰にも痛みを伴う『眼精疲労』や『VDT症候群』と診断される恐れがあります。
疲れ目を放っておくと、美容的にも健康的にもいいことはないので、日常的に対策をして、疲れ目を予防しましょう」
「普段使っているパソコンやスマートフォンのディスプレイを明るく設定していると、日常的に強い光が目に入り、目が疲れやすくなってしまいます。ディスプレイの明るさ設定は半分程度を目安に調節すると、目の負担を軽減できます」
「一般的に、パソコンのディスプレイから目までの距離は40cm以上離し、イスの背もたれを使って背筋を伸ばし、足の裏全体が床に触れている状態が理想的な姿勢です。ディスプレイの位置は、視線がまっすぐになるか、やや下がる程度がベスト。上向きの目線だと目にストレスがかかり、疲れやすくなります。パソコンのディスプレイは、下向きの目線で顔のどこにも力が入らずに見られる位置に、設置しましょう」
「パソコンやスマートフォンでの作業中、1時間~1時間半おきにディスプレイから目線を外すだけで、目の筋肉が伸びて緊張状態が緩み、疲れ目の予防になります。例えば、デスクの位置から見える外の景色や一番遠い壁を見たり、ゆっくり瞬きをして5秒程度目を閉じたりするくらいでも予防効果があるんです。首や肩をゆっくり回し、頭の血流を活性化させる簡単なストレッチも効果的です」
「目の筋肉のコリをほぐすため、マッサージをすることも有効です。ただし、目の周りには神経が多く通っているので、力強い指圧はNG。まぶたを閉じ、眼球の上から圧を加える方法も不適切なので要注意。おすすめは、目の周りの骨に沿って軽く指で押すマッサージ法。それだけで血流がよくなり、筋肉もほぐれます。目の上部は親指、下部は人差し指などを使うと、マッサージしやすいですよ」
「パソコンやスマートフォンから発せられるブルーライトをカットするメガネ『JINS SCREEN』を活用することで、目に入る光の量が減り、目の負担を軽くできます。『JINS SCREEN』には様々なタイプが用意されているので、人と会う予定がある日は、かけた時の印象が変わらない『ブルーライト25%カット(EN基準)』レンズのもの、人と会う予定がない日や長時間の作業が発生する日は、カット率が高めの『ブルーライト40% CUT(EN基準)』レンズのものと使い分けると、より疲れ目の予防につながります」
河野さんは最後に「対策を習慣化することが大事」と教えてくれました。電話中はディスプレイから目を外して遠くを見る、ランチ後の歯磨きついでに目元マッサージをするなど、自分なりのルーティンを決めると長続きしやすくなるそうです。マッサージやストレッチが難しければ、『JINS SCREEN』や疲れ目に効く目薬を活用してみてください。疲れ目対策、さっそく今日から始めてみませんか?
河野葉子さん
眼科専門の医療機器の取扱キャリアがあり、眼科領域での医療機器の知見を持つ。JINS入社後、コンタクトレンズ「JINS 1DAY」の品質及び安全面での運用サポートを担当。昨年、登録販売者の資格を取得し、一般用医薬品まで専門分野を拡大。