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将来の眼の病気は今の紫外線ケアで決まる⁉

2020.02.28

JINS WEEKLY編集部のS太です。
肌への紫外線対策を十分に行っている人でも、眼の紫外線対策を気にかける人は非常に少ないように感じます。しかし眼への紫外線対策を怠ると、将来的に白内障などの病気につながる可能性があるため注意が必要です。
今回は紫外線と眼病の関係や、眼病リスクを減らす眼への紫外線対策について解説します。



1.紫外線ダメージは蓄積される 眼は特に注意

有色人種である日本人の肌は比較的紫外線に強いといわれていますが、それでも紫外線の影響を受け、日焼けをしてしまいます。ましてや直接外部にさらされる眼に対する紫外線の影響は、肌と比較すると非常に大きいものです。
眼に入った紫外線は角膜や水晶体にほとんどが吸収されますが、1~2%は網膜まで到達して眼の奥深くまでダメージを与えます。そして眼の奥まで届いた紫外線は、細胞をDNAレベルで傷つけ、そのダメージは蓄積されることが報告されています。
屋外で活動することが多く、紫外線を多く浴びる農業・漁業関係者や屋外スポーツの選手が、中年以降に眼病を発症しやすいのはこうした影響によるものです。



2.加齢で起こる眼の病気は紫外線も原因

加齢により起こる眼病といえば白内障が一般的に知られていますが、厚生労働省によると世界の白内障による失明者の20%は紫外線が原因だとされています。ここでは、白内障も含め、長時間紫外線を浴び続けることで発症リスクが上がる病気やその症状をご紹介します。



白内障

白内障は、40代以上に多いといわれている眼の水晶体が濁る病気です。加齢や糖尿病などいくつかの原因がありますが、紫外線により眼の細胞が傷つけられることが大きく関係していると言われています。白内障は薬では治らず、進行すれば手術をする以外にありません。
主な症状:眼球の白い濁り、視界のかすみ・ぼやけ、まぶしさ、老眼の進行など



翼状片(よくじょうへん)

翼状片は30代以上で発症するのが一般的といわれています。紫外線により眼の内部が炎症を起こし、白目が盛り上がるようにして黒目にかかる病気で、進行すれば失明する可能性もある怖い病気です。
翼状片は紫外線などの外的刺激が主な原因とされており、手術をしたとしても再発することが多い病気です。
主な症状:白目の炎症と盛り上がり、常に充血、乱視、視力低下、ゴロゴロ感など

その他の病気

白内障と翼状片のほかにも、紫外線による眼病には雪目(ゆきめ)とよばれる紫外線角膜炎や眼球にシミができる瞼裂斑(けんれつはん)などがあります。これらの眼病は紫外線を浴びることで年齢に関わらず発症するため注意が必要です。
もし眼に痛みやゴロゴロ感など違和感を覚えた場合には、まずはゆっくりと眼を休め、それでも症状が消えないようであれば早めに眼科を受診するようにしましょう。



3.眼から入る紫外線は疲れや老化も早める

眼から入る紫外線は、眼病だけではなく身体にさまざまな影響を与えることをご存じでしょうか。
眼から紫外線が入ると、脳に信号が送られ、疲労した際に見られる物質が血液中に増えることが明らかになっています。
身体エネルギー代謝を活発化させて対抗しようとすることで、糖やビタミンを大量に消費してしまい、疲れを引き起こす要因となるのです。日差しが強い日に外出すると疲れやすいと感じるのは、実はこのためだと言われています。
また、眼に紫外線が入り角膜に炎症が起こると、その刺激により脳がシミの元になるメラニンを生成する指令を出すため、皮膚でメラニンが作られて日焼けするという現象が起こります。
さらに、肌に浴びた紫外線により乾燥するなどして、肌の老化が促進されてしまうのです。



4.眼の病気リスクを減らす紫外線対策のポイント

ここからは、眼への紫外線対策のポイントを紹介していきます。



UVサングラス・メガネ・コンタクト

紫外線カット機能のあるサングラスやメガネ、コンタクトを使用することは眼の紫外線対策に有効です。サングラスは色の濃いレンズのほうが効果的と思われるかもしれませんが、濃い色のレンズは瞳孔が開き紫外線を吸収するリスクが高くなるので注意しましょう。
サングラスを選ぶにあたっては「紫外線カット率」や「紫外線透過率」に注目してください。紫外線カット率であれば99%以上、紫外線透過率であれば1.0%以下の物を選ぶことをおすすめします。



帽子や日傘も併用する

サングラスやメガネは、フレームの隙間から入る紫外線が大敵です。帽子や日傘を併用することで、リスクを大幅に軽減できるため活用しましょう。
帽子であれば黒や紺のような暗い色の物のほうが、紫外線カット率が高いためおすすめです。また少しでも紫外線を防ぐために、つばが7cm以上ある、目が細かく作られている物を選びましょう。
日傘を使用される場合もなるべく暗い色で、UVカット機能が施されている物を選ぶと安心です。



季節・天候・朝夕に関わらず対策する

紫外線が多いといわれる夏や昼間だけでなく、そのほかの時間も対策することが肝心です。
冬場や曇りの日でも、対策が必要な量の紫外線が地表に降り注がれています。特に太陽の位置が低い朝夕は、日差しが斜めや横から差し込むため、日中よりも紫外線が眼に入りやすいので油断は禁物です。



眼の乾燥に注意する

乾燥で涙の量が減ると、眼を保護するための機能が弱くなるため病気につながる危険性が高まります。眼の乾燥を防ぐためにも、長時間のスマホやPCでの作業はなるべく控えることが無難です。
もし長時間モニター画面を見続けなければならないような状況でしたら、こまめに休憩をとる、最低40cm以上離れて画面を見る、目薬を点眼してケアするなどの対策をとるようにし、眼の乾燥を可能な限り防ぎましょう。



眼に良い食事を意識する

眼の健康を守る栄養を摂ることも、眼病リスクを減らすためには大切です。抗酸化作用が強いルテイン、眼精疲労に良いビタミンAなどを意識的に摂取するとよいでしょう。
筋肉の疲労を和らげるビタミンB1・B2や、充血を防いでくれるビタミンCもドライアイなどの防止につながります。



紫外線を浴びたら眼をケアする

眼の疲れを感じたら、まずは眼を安静にすることが重要です。眼を閉じてゆっくり休む、紫外線ケアの目薬を差すなどして眼を労るようにしましょう。充血や痛みがある場合には、タオルなどで冷やすことも有効です。
万が一、眼を十分休ませた後でも違和感が収まらない場合には、早めに眼科を受診するようにしてください。



5.まとめ

肌に浴びる紫外線は気にしても、眼に浴びる紫外線を意識している人は少ないですが、眼から浴びる紫外線は、眼病の原因になるなど私たちの身体にさまざまな影響を与えます。
眼から入る紫外線を少しでも防ぐために、UVカットサングラスや帽子を着用するなど工夫をし、また眼が紫外線を多く浴びた時にはゆっくり休ませる、目薬を使うなど、十分なケアが必要です。
今回の記事を参考に、大切な眼への紫外線対策を行うようにしてください。



S太

JINS WEEKLY編集部 S太
JINS歴12年。メガネ保有数100本超え。偏光レンズの良さを広めたい。




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