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ショップスタッフの頂点!?「JINSマイスター」の世界

2021.05.26

お客様に最高のメガネをお届けすべく、日々接客や技術のスキルを磨いているJINSのショップスタッフ。JINSには独自の研修制度があり、その最高峰にあるのが「JINSマイスター」です。JINSのショップスタッフの中でも非常に限られた存在である彼ら。どれほど貴重? マイスターは何がきっかけで取得を目指し、どうやってスキルを磨いたの? 今回は、普段あまり知る機会のない、JINSの裏側をお届けします。




わずか2%! 接客/技術のTOP of TOP

現在ショップスタッフとして活躍している人も、最初は「メガネが好き。だけど専門的な知識や技術は何もない」という人がほとんど。そこから社内の研修制度を活用し、接客と技術について学んでいきます。商品についての知識はもとより、メガネは多くの専門知識が必要とされる分野。それに加え、ひとりひとりが加工やフィッティングといった、実際に手を動かしての作業まで習得する必要があります。

入社時から段階的に検定を社内で設けております。「エントリー」の資格を得てスタートするスタッフは、基礎的な知識や技術を身につけながら「ベーシック」へとステップアップ。さらにより高いレベルが求められる「アドバンス」「エキスパート」へ、そこからより高みを目指す人が行き着く先が「マイスター」というわけです。



マイスターは「接客」「技術」というふたつの分野があり、求められるスキルや検定項目が異なります。例えば接客マイスターの場合、メガネ全般やJINS商品についての幅広い知識はもちろん、お客様ひとりひとりの顔型や雰囲気、好みを分析しつつ、使用シーンやトレンドをふまえて最適なメガネを限られた時間の中で複数本提案、といった具合にかなりのハイレベル。一方技術マイスターは、目の構造、視力異常や目の病気といった目のトラブル、メガネで物が見える仕組みといった、目やメガネに関するあらゆる分野の知識に加え、フィッティングやメガネ作製における精度の高い技術が求められます。

接客マイスターと技術マイスターの大まかな定義は上記の通り。接客マイスターはゴールド、技術マイスターはシルバーのネームプレートをつけています。ちなみに両方を取得すると「Wマイスター」となり、黒のネームプレートとなります。



定期的に行われるテストでは毎回100〜150人ほどが受け、合格するのは0〜1名程度という非常に狭き門! 現在の制度は2017年から始まり、現在店舗に在籍しているマイスターは100名未満※、店舗スタッフの人数全体に対してわずか2%と限られた存在なのです。
(※2021年5月現在)




なぜ取得? 取得しての変化は? 現役マイスターにインタビュー

このように、相当貴重な存在のマイスター。では実際にマイスターを取得したのはどんな人か気になる! というわけで、今回は接客と技術、それぞれのマイスターにお話をうかがいました。


左)技術マイスター 野崎晋平さん:ビーンズ阿佐ヶ谷店店長。2018年に技術マイスターを取得。
右)接客マイスター 二ノ宮麻衣さん:ミウィ橋本店スタッフ。2018年に接客マイスターを取得。



JINS(以下、JINS):おふたりがマイスターを目指したきっかけは何ですか?

野崎晋平さん(以下、野崎):端的に言うと「JINSのサービスを、多くの人に魅力的に伝えるために、より高いパフォーマンスを身につけたい」と思ったからです。模範回答っぽいですが(笑)、本当の気持ちです。というのも、実は僕、度数が強いこともあり、以前は"メガネは目が悪いから仕方なくかける"ものだったんです。でもいろいろなことを学ぶうちに、メガネに魅力を感じるようになって。好きなメガネをたくさんの人に快適につけていただきたいという思いが強くなりました。

二ノ宮麻衣さん(以下、二ノ宮):最初に勤務したショップの店長がWマイスターを取得している方でした。まさにメガネのプロといった感じで、お客様のメガネ選びの相談に的確なアドバイスをされますし、加工や調整の技術もすばらしい。「私もいつか、こんな風に最高のサービスでお客様をサポートしたい。だから店長のようにマイスターを取得しよう」と、ある意味気軽に目指してしまいました。後からいかに高い山だったか知ることになるんですが...。

JINS:おふたりとも「お客様へよりよいサービスを提供したい」という思いが出発点なんですね。とはいえ「なりたい」と思ってなれるわけではなく、合格率はかなり低い検定です。どんな勉強をしたんですか?




早く正確なレンズ加工は姿勢が肝心。机の角を使ってイメージトレーニングしたことも

野崎:教材を読み込んだり、e-learning(インターネットで閲覧できるプログラム)を繰り返し見たりするのはもちろん、疑問に感じたことは、参考資料をいろいろと探しました。また、技術マイスターの試験では実技があるんです。器械によるレンズ研磨の後に行う、手作業の細かい調整なのですが、正確さだけでなく速さも求められ、難易度はかなり高いと思います。練習で使用できるレンズの枚数は限られているので、机の角を器械に見立ててイメージトレーニングをしていました。姿勢が大切なので、正しい姿勢を取る練習を。いいバッティングをするために素振りを練習する感覚ですね。


「専門的な分野だと参考書を探すのもひと苦労。IOFTという国際的なメガネの展示会に足を運んだりもします」目とメガネに関してより知見を深め、自分らしいサービスを追求したいと野崎さん。



二ノ宮:机の角でイメージトレーニング! すごいですね。私の勉強法をいくつか紹介すると、ひとつは、自分の接客トークを見直すために、「お声がけ」「提案」など、要素ごとに小さなメモに書き出して整理しました。特にお客様から喜んでいただけた言葉はしっかりと記憶するようにして。メモは、手元に置いておくと、そのことに自己満足しそうな気がしたので、覚えたら処分。そうやって頭に叩き込みました。

野崎:自作したメモを捨てるとはストイックですね。

二ノ宮:顔型を診断する目を養うには、教材を繰り返しチェック。教材に出てきた方々は全員顔見知りです(笑)。通勤電車で近くにいらっしゃる方のお顔を見て「この方の顔型は...」なんて考えることもしょっちゅうでした。また、トレンドを知るには本屋さんを活用。特に男性のトレンドは意識しないと情報が入ってこないので、雑誌をこまめにチェックしました。

JINS:知識に加え、技術や判断力など求められるスキルが幅広いから、さまざまな方法で身につけるんですね! 通常の業務と並行しての勉強は大変だったろうと想像します。合格した時はどんな気分でしたか?

野崎:「よかった...」と、ほっとした気持ちが大きかったです。自分がこれまで積み重ねてきたことが実を結んだ安堵感と達成感といった感じでしょうか。

二ノ宮:私も店長や同僚など多くの人にサポートを受けていたので、ご恩に報いることができてほっとした気持ちが大きかったです。合格はまず店長に伝えられるんですが、サプライズでケーキを用意していただいて! スタッフみんながお祝いしてくれて、ウルッときました。


二ノ宮さんがお世話になった2人の店長から贈られたペンはお守りとして試験にも持参。「テープを巻いている方は、接客トークのメモを書き出す時に折ってしまいましたが、修理して使い続けています」




周囲のよき目標となってJINSのさらなる進化を助けたい

JINS:マイスターを取得して変化したことや、よかったと思うことはどんなことですか?

野崎:社内の研修制度なので、JINSという組織で評価していただけることはやりがいを感じます。あとスタッフに覚えてもらえやすいかな? それと「マイスターだから何でも知っているよね」と思われるので、今も勉強は欠かせません。接客マイスターも取得してWマイスターとなるのが目標です。

二ノ宮:憧れていた店長と同じバッジをつけられることは、幸せですし自信につながります。かつての私のように「二ノ宮さんのような接客マイスターになりたいです」と後輩の目標にしていただくことも増えました。自身の変化に加え、周囲にとってもプラスに作用している点は嬉しいですね。

JINS:なるほど、野崎さん、二ノ宮さんを中心に、よい循環が起こっているように感じます。最後にお客様へメッセージをお願いできますか?

野崎:JINSは商品価格を抑えていますし、若いスタッフが多いこともあって、「スタッフのスキルはどうなんだろう?」と思われる方がいらっしゃるかもしれません。ですが、スタッフはこういった研修制度を活用するなどして、よりよいサービスを提供すべく日々研鑽を積んでいます。ぜひ幅広い世代の方に、お気軽にメガネのことをご相談いただければ嬉しいです。

二ノ宮:マイスターは取得者が少ないので、お客様が実際に会う機会は多くないかもしれません。ですがマイスター以外のスタッフもみなお客様のお好みや使用シーンに合わせた幅広い提案ができるよう、また高いスキルでメガネを提供できるよう、ひとりひとりが努力しています。スタッフはお客様とお話するのが本当に楽しいんです。ぜひ気になることがあったら話しかけていただければと思います。




今回はなかなか知っていただく機会のない、JINSの裏側をお伝えしました。スタッフが高度な知識や技術を身につけられるよう充実した研修制度でレベルアップを図っていること、ショップでお客様と接する時間以外にもさまざまな取り組みをしていることなどを少しでも知っていただけたら幸いです。


二ノ宮さんのお話にあったように、マイスターは取得者がとても少ないゆえ、なかなか目にする機会がないかもしれません。もしゴールドやシルバー、そしてブラックのネームプレートをつけているスタッフを見つけたら、「マイスターですか?」と声をかけてみてください。きっと驚かれ、喜ぶと思います!

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【Staff credit 】Text:Taemi Suemoto、Photography:Kanako Noguchi(OWL)、AD:COLORS

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