見え方やかけ心地に違和感が生じた際には、メガネの調整を行いましょう。ここでは自分で調整ができるかどうかや注意点について解説しています。
また、メガネの調整にまつわるよくある質問やメガネを調整せずにいるデメリットなども理解しておきましょう。理想のメガネ調整の頻度・タイミングについてもご紹介していますが、基本的にはご自身で調整せず、専門店への相談をおすすめしています。
自分でメガネを調整する方法
基本的には、ご自身でのメガネの調整はおすすめしていません。
理由としては、専門的な知識や技術がないことによって、自分でメガネ調整するつもりがレンズに傷を入れてしまったり状態を悪化させてしまったりするリスクがあるからです。
ねじれカタつきの調整
メガネの調整は全体の接地点のバランスで、フレームの重みを分散させます。
そのためには、まずは全体のねじれやカタつき、歪みなどを取り、バランスを整えます。
その後、顔や頭の形などの個人差に応じて、オーダーメイドなフィッティングを行うのが基本の流れです。
鼻パッドと黒目の位置
鼻あてや鼻パッドを調整することによって、フレームがずれ落ちるのを防ぎ、黒目の位置がレンズの中央の自然な位置にくるように調整できます。
クリングスタイプの場合には、ヤットコなど専門工具が必要になります。フレーム一体型の鼻盛りタイプで、高さが足りない場合にはシリコンシールなどで高さを調整する方法もあります。
テンプルの当たり心地の調整
テンプルの当たり心地の調整では、こめかみのあたりと耳のあたりを確認します。
メガネのアーム部分にあたるテンプルの調整には、メガネヒーターで熱を加えて素材を柔らかくし、その状態で顔の形や頭の丸みなどに合わせて変形させ、耳の「かかり」などを調整します。
自分でメガネを調整する時のポイント
自分でメガネを調整する時のポイントや注意点についてご紹介します。自分でメガネを調整する方法について前項で説明しましたが、本来は専門的な知識と技術をもったプロによる調整がベストです。
ネジ締め
フレームのかけ心地や、緩み、歪みにも関係するメガネのネジ締めは、簡単そうに見えますが注意が必要です。
通常のドライバーと比べ非常に小さい工具を使用するので、持ち方や使い方も異なります。そのため、使い慣れない精密ドライバーや合わないドライバーを使ってネジ頭がつぶれてしまうことも。
また、手元が滑ってレンズに傷をつけてしまうなど、状態がより悪化してしまう場合もあります。それによって、お店で交換する際に対応ができなくなる場合があるので、注意が必要です。
ヒーターは真似しない
眼鏡販売店の店頭で調整をしてもらう場合には、専用のヒーターを使用します。プラスチック部分を温めて柔らかくすることでテンプルモダンを曲げて調整します。
しかし同じ熱風でもドライヤーで真似したり、熱湯で温めて真似したりするのはおすすめできません。
メガネヒーターでの調整は、細かく動かし、経験値に基づいた繊細な温度管理や調整の力加減が求められます。真似をして、テンプルが折れたり、変質したりするリスクがあります。
バランスや調整は専門店に依頼
眼鏡販売店でメガネを調整する際には、フレーム全体のねじれや歪み、左右差やフレームの水平などもチェックしています。そうでなくても難しい全体バランスの調整ですが、厳密には一人一人の顔の形に合わせてさらに微調整をします。
耳の高さや目の位置、耳のついている前後の奥行きなどにも個人差があります。フレームは水平でも実際にかけると左右どちらかが上がっていることも多く、フィッティング調整は難易度が高いと言えます。バランスや調整は専門店に依頼するようにしましょう。
理想のメガネ調整の頻度・タイミングは?
ここではメガネの調整頻度と、メンテナンスのタイミングについて解説します。どのようなタイミングでメガネを調整にだすのか判断がわからないという方も参考にしてみてください。
おすすめの頻度
メガネの調整頻度に明確な定めはありません。理想の頻度としては、歯医者さんでの定期検診のように少なくとも3ヶ月ほどを目処とするのがおすすめです。
毎日使用していると歪みなどにも無自覚になってしまうので、自分では気づかないようなフレームのズレや歪み、レンズや鼻パッドの汚れなどが発生します。チェックしてもらう意味でも、3ヵ月ほどを目安に定期的に調整するのがおすすめです。
そういった定期的な調整とメンテナンスができれば理想的ですが、ご多忙な方などの場合には最低でも半年〜1年に一度はメガネの調整を行いましょう。
おすすめのタイミング
メガネ調整のタイミングは、違和感が生じた時です。
「先週お店で調整してもらったばかりだから...」と3ヶ月後まで待つ必要はありません。
メガネをかけて合わないと感じた時には眼鏡販売店へ持ち込み、相談の上で調整を依頼しましょう。
ズレるなど違和感の他に、鼻パッドのあたりが強く痛い、テンプルが耳に当たって痛い、こめかみなど締め付けを感じる、目が疲れやすく痛みを感じる、といった不快感がある時には、メガネの調整をしましょう。
毎日使用していると慣れてしまい変化に鈍感になってしまう方もいますが、定期的に調整をする習慣をつけましょう。
メガネの調整にまつわるよくある質問
メガネの調整については、以下のような質問が多く寄せられます。料金や方法などがわからず、ついつい足が遠のいてしまうという声も。ここでは、メガネの調整にまつわるよくある質問をご紹介します。
店頭での調整方法は?
眼鏡販売店の店頭ではまず、メガネの状態を把握し、一人ひとりの希望するかけ具合やニーズなどをヒアリングします。
その上で、ネジのゆるみや鼻パッドの状態、メガネの角度や傾き、レンズと目の距離の調整、黒目の位置、耳周りのあたり加減など、総合的にバランスを考えて調整します。
他店で購入したメガネも調整してもらえる?
自社メーカーのものであれば、購入店舗はもちろん、購入店舗以外のお店でも対応してくれる場合がほとんどです。そのためチェーン店であれば転勤や引っ越しなどでも安心です。
ただし他メーカーで購入したメガネの場合には、海外ブランドなど取り扱いのないフレームだとパーツが合わずに調整に時間がかかる場合もあります。また自社製品以外は断わられてしまうこともあるので、事前に店舗へ問い合わせをするのがおすすめです。
JINSでは自社のフレームであれば、購入店舗以外でも調整可能です。また、他社フレームの調整はお断りしておりますが、JINSでレンズ交換をしたフレームに関しては対応可能な場合もございます。
メガネの調整は無料?有料?
JINSでは、商品のお渡し後いつでもお顔に合わせて調整をいたします。お気軽にお近くのJINS店舗までご相談ください。
かけ心地の調整・クリーニングの他に、ノーズパッド・丁番のネジが緩んだり外れていたりした場合にも、無料でネジの締め込み・新しいものとの交換をいたします。
アフターケアを無料で受けられ、全国展開で店舗数が多いので旅行先などでも困った時に立ち寄れるのもメリットです。
JINSの安心サポートについて | JINS - 眼鏡(メガネ・めがね)>
メガネを調整せずにいるデメリット
メガネがズレたまま調整をせずにいることで引き起こされるデメリットについて解説します。以下でご紹介するようなデメリットを避けるためにも、定期的なメガネの調整をおすすめします。
見えづらくなる
調整せずにメガネが頻繁にズレる状態だと、正しいかけ位置で使用できずに黒目の位置などもズレます。それによって、正常な視力の補正ができず、見え方へ影響が出る場合もあります。また、ピント調整にも悪影響が起こり眼精疲労を引き起こすこともあります。
頭痛や吐き気など体調の異変が起こる
見え方の違和感やかけ心地が合わないことによって、頭痛や吐き気など体調の異変が起こることもあります。かけ心地が合わないメガネをかけ続けることでレンズの位置が変わり、見え方に違和感を抱くことも。それによって自律神経に影響を与え、頭痛や吐き気の原因に繋がる恐れもあります。
メガネの跡や痛みが出る
メガネがズレたり歪みがある状態で眼鏡を使い続けると、鼻パッドの当たりが強くなってメガネの跡が強く残ってしまったり、鼻元や耳のあたりに痛みを感じたりすることも。
鼻パッドやテンプルのフィッティングのズレにより痛みを感じることもあるので、定期的に調整をすることでリスクを回避しましょう。
見た目の印象が悪くなる
メガネを調整せずにズレた状態でメガネを使用していると、「だらしない」「頼り甲斐がない」といったネガティブな印象を持たれる可能性があるので注意しましょう。
また、無意識でも頻繁にメガネのズレを直そうとする動作は清潔感がないだけでなく落ち着きがなく悪い印象も持たれやすいです。
フレームの状態悪化
メガネは、日々の使用や、かけ外しなどの動作の積み重ねによって、使い続けるうちに歪みが生じ、フレームのバランスが崩れてしまいます。そのままにしておくと、鼻あてが曲がったり、全体が歪んだりといったダメージの蓄積に繋がります。
そうしたトラブルを避けるためには、両手で掛け外しを行い、睡眠の際はメガネを外す、持ち運びの際はケースに入れるなど注意が必要です。
まとめ
どんなに気をつけていても日常的に使用していると、歪みなどが発生します。定期的に店舗で調整してもらうことがメガネを快適に長持ちさせるためのポイントです。
眼鏡販売店では、プロ目線での調整をしてもらえるので、定期的にメンテナンスを兼ねた調整を依頼するのがおすすめです。見え方やかけ心地の改善が期待でき、お気に入りのメガネを長持ちさせるためにも欠かせません。
メガネの調整には専門知識が必要なので、ご自身での調整は極力避け、メガネ店に持ち込むのがおすすめです。