眼鏡の鼻あて(鼻パッド)について解説します。
基準となる正しい位置や、鼻あて(鼻パッド)を調整することで得られるメリットなどをご紹介しています。ズレやすい、レンズに頬やまつ毛があたりやすいと感じる方など、かけ心地に違和感がある際には、鼻あて(鼻パッド)の調整で改善する場合もあります。
また、破損した場合にはどうすれば良いのか、交換した方が良い場合の目安などについてもご紹介します。
定期的に眼鏡の鼻あて(鼻パッド)のフィッティングを行うメリット
メガネの鼻あて(鼻パッド)は、鼻の高さや幅、形状に応じた細かい調整ができることが強みです。
鼻筋に沿うようにフィットさせた状態が基準になり、鼻の高さやまつ毛の長さに応じてクリングスの脚を伸ばしたり、パッドの角度や傾斜を調整したりします。かけ心地を快適にするのと同時に、黒目の位置をレンズの適正な場所へ調整することもできます。
片方だけにしか当たっていないと重さが不均等になり跡が強く残ってしまったり、かけ位置が合っていないと痛みや違和感を覚えたりします。
眼鏡の鼻あて(鼻パッド)の正しい位置とは?
メガネの鼻あて(鼻パッド)の正しい位置は、個人差はありますが主に以下の項目をチェックします。
• レンズと目が近すぎず、遠すぎない距離感
• フレームがズリ下がらない鼻へのフィット感とかかり具合
• かけ位置が高すぎず黒目の位置がレンズの真ん中あたりにあるか
• 鼻あて(鼻パッド)が刺さらず面全体で鼻に着地しているか
• 左右どちらかだけ浮いていたり強くあたりすぎていたりしないか
快適なかけ心地と適正な位置でかけるためには、これらの項目を総合的に確認し、調整することが重要です。
ただし、人の顔は厳密には左右対称ではありません。耳の高さや鼻の傾斜の角度などにも左右差がある場合も少なくありません。
それによって、歪みのない水平が取れているはずのメガネも、実際にかけると左右のどちらかが傾いて見えたり、目とレンズの距離が左右で違って感じることもあります。
鼻あて(鼻パッド)があることで、そういった細かい調整をすることができます。
一体型になった鼻あて(鼻パッド)の注意点
鼻あて(鼻パッド)の種類には、金属などの脚のついた調整可能なクリングスタイプや、シリコンなどの可動式鼻あて(鼻パッド)の他に、フレーム一体型のものもあります。
一体型になった鼻あて(鼻パッド)の場合には調整が不可能です。
メガネ販売店の中には、一度パーツを削ってサイズや形状の違うものに付け替える鼻盛り加工をおこなっているお店もありますが、素材などによっては受け付けていないケースもあります。
そのため、貼って剥がせるシリコン製のセルシールを用いる方もいるようです。しかしセルシールの場合には、ずれにくくすることや高さを出すことは可能でも、向きを変えたりなどの微調整が出来ないので、あくまで応急処置的なフィット感の向上策と言えるでしょう。
眼鏡の鼻あてが破損した場合
メガネの鼻あて(鼻パッド)が破損した場合には、自分で直そうとせずに購入店などメガネ販売店に持ち込み修理してもらうのがおすすめです。
鼻あて(鼻パッド)のパーツを自分で調整しようとして、クリングスの金具を折ってしまうと、溶接修理もしくは破棄になってしまう場合も。
また専用工具が必要ですので、使い慣れないとレンズに傷をつけてしまう恐れもあるので、自分で作業をしようとせずに、プロへ修理や交換依頼をするのがおすすめです。
眼鏡の鼻あて(鼻パッド)を交換したほうがいいケース
折れたり劣化したりで外れてしまった時以外でも、メガネの鼻あて(鼻パッド)を交換した方が良いケースがあります。ここでは交換の目安をご紹介します。
汚れや緑青が出てきた場合
汚れや緑青が出てきた場合は交換の目安です。緑青(りょくしょう)は主に金属に起こるサビの一種で、水分や汚れなどに反応して発生します。
見た目が不衛生であるだけでなく、素材の劣化を意味しているのでパーツ交換をしましょう。
黄ばみ、白濁など変色した場合
黄ばみ、白濁などの変色が起こった場合にも交換の目安と言えます。
ファンデーションなどによる付着汚れなどは拭き取れば落ちる場合もありますが、洗浄しても落ちない場合には変色している場合があります。
鼻あて(鼻パッド)のパーツは、経年劣化での変色も起こります。日差しや汗などに反応しての変色もあるので、鼻あて(鼻パッド)に変色が起こった場合には販売店などに相談し交換依頼をしましょう。
まとめ
鼻あて(鼻パッド)を交換すると見た目が衛生的で清潔なので印象アップにも役立ちます。
もちろん、鼻あて(鼻パッド)の調整も定期的に行うことで、かけ心地や使い心地も向上します。
黒目がレンズの適正な位置にくることで見え方が安定したり、目の疲れ、強く残ってしまうメガネ跡や痛みなどが改善したりする場合もあります。
そういったメリットも多いので、メガネの鼻あて(鼻パッド)は定期的にメンテナンスをする習慣をつけましょう。