JINS WEEKLY編集部のI美です。
いつも使っている曇り止めスプレーが切れてしまったときに、「なにかで代用できないかな?」と考えたことのある人は少なくないと思います。
ネットなどでは代用品を使用する方法などが載っていますが、専用に開発されたものでない場合フレームやレンズを痛める可能性といったおおきなデメリットもあるので選び方や使い方にはじゅうぶん注意しないといけません。
そこで、メガネの曇り止めの代用としてよく取り上げられているものを5つピックアップし、それぞれ使い方と注意点について調べたのでご紹介していきます。
1.意外と身近にあるメガネの曇り止めの代用品
2.身近なメガネの曇り止め代用品5種類の使い方と注意点
中性洗剤(食器洗い用)
中性のハンドソープ
シャンプー・リンス
歯磨き粉
シェービングフォーム
3.曇り止めの代用品は基本おすすめできない
4.まとめ
1.意外と身近にあるメガネの曇り止めの代用品
メガネの曇り止めの代用品になるものは身近にたくさんありますが、とくに洗剤など汚れを落とすのに使われる界面活性剤が含まれていることがポイントです。
そもそもメガネの曇りは、温度差により空気中に含まれる水分がレンズ上で結露してしまうのが原因です。この結露は表面積が小さく蒸発しにくいので、曇りもなかなかとれません。そこで、水の表面張力をなくす界面活性剤を使うと、水滴の表面積が広がり蒸発しやすくなるので曇りにくくなります。
つまり、曇り止め専用の薬剤でなくても、界面活性剤が含まれたものでレンズ表面をコーティングすると曇り止め効果が期待できるということですね。
ただし、あくまで代用品なので、場合によってはメガネにダメージを与えてしまうこともあります。できるだけ、メガネ専用の曇り止めスプレーを使用したり、防曇レンズへ交換したりするほうがおすすめです。
2.身近なメガネの曇り止め代用品5種類の使い方と注意点
メガネの曇り止め代用品としてよく取り上げられる身近な日用品を5つご紹介します。それぞれの使い方や使用時の注意点もあわせてみていきましょう。
中性洗剤(食器洗い用)
食器洗いで使う中性洗剤は、油汚れを効率よく落とすために界面活性剤が含まれています。メガネに使うと、界面活性剤がレンズについた水滴を拡散して蒸発させるので、曇り止めの効果が期待できます。
<中性洗剤を使った曇り止めの方法>
①.メガネを水できれいに洗ってホコリや汚れを落とす。
②.ボウルに水を張り、中性洗剤を2~3滴溶かす。
③.②の水の中にメガネを通す。
④.メガネ拭きでやさしく押さえて水分を取る。
水気を拭き取るときには、ゴシゴシこすってしまうとせっかくつけた中性洗剤が落ちてしまいます。やさしく押さえるように拭き取りましょう。
<中性洗剤を使った曇り止めの注意点>
中性洗剤を直接つけたり、指で強くこすったりするとレンズを傷つけてしまうかもしれません。かならず中性洗剤を薄めた液体にメガネを通しましょう。 また、アルカリや酸性の洗剤はメガネのコーティングがはげる原因になるので、間違えて使用しないように気を付けてくださいね。また、冷たい水は嫌だからといって、熱いお湯を使用すると、レンズやフレームにダメージを与えてしてしまうので要注意。
中性のハンドソープ
界面活性剤が主成分のハンドソープにも曇り止めの効果があります。これも中性であることがポイントです。
<中性のハンドソープを使った曇り止めの方法>
①.ハンドソープを指の表面につける。
②.ハンドソープのついた指で、そのままやさしくレンズ表面をなでるようにつける。
③.メガネ拭きで軽く押さえて余分なハンドソープを取る。
<中性のハンドソープを使った曇り止めの注意点>
弱酸性のハンドソープを使用するとメガネのコーティングがはがれてしまう可能性があるので、まちがえず中性のものを選びましょう。
シャンプー・リンス
シャンプーには皮脂やスタイリング剤などを落とすために、リンスには髪のからまりやもつれを防ぐために界面活性剤が入っているので、曇り止めの代用品として活用できるとして、よく取り上げられています。
<シャンプー・リンスを使った曇り止めの方法>
①.洗面器に水をため、シャンプーまたはリンスを適量溶かす。
②.レンズ部分を洗面器につけこむ
③.メガネ拭きなどでレンズを押さえるようにして水気を取る。
<シャンプー・リンスを使った曇り止めの注意点>
シャンプーやリンスは中性から弱酸性のものが多く、曇り止めとして頻繁に使っているとコーティングをはがしてしまう可能性があるので注意してくださいね。また、冷たい水は嫌だからといって、熱いお湯を使用すると、レンズやフレームにダメージを与えてしてしまうので要注意。
歯磨き粉
歯磨き粉にも界面活性剤が入っているので、曇り止めの効果があるといえます。ただし、ほとんどの歯磨き粉には研磨剤も使われているので、レンズを傷つけてしまう可能性がありますそのため、特におすすめできない代用品です。
<歯磨き粉を使った曇り止めの方法>
①.メガネのレンズを水で洗ってぬらしておく。
②.研磨剤の入っていない歯磨き粉を適量指につけ、薄くレンズに塗り広げる。
③.水で洗い流し、メガネ拭きなどでやさしく水気を取る。
<歯磨き粉を使った曇り止めの注意点>
研磨剤が入っているとレンズが傷つくので、種類を見分けることが大切です。研磨剤入りかどうかわからないときは使用を避けましょう。また、ほとんどの歯磨き粉は中性か弱酸性なので、まちがって弱酸性タイプを選ばないこともポイントです。
シェービングフォーム
男性なら、ひげそり用のシェービングフォームやクリーム、ジェルなど持っている人も多いですよね。いずれも中性で界面活性剤が入っていれば、メガネの曇り止めの代用品として使用できます。
<シェービングフォームを使った曇り止めの方法>
①.シェービングフォームを適量手に取り、レンズに塗り広げる。
②.2~3分放置したら、メガネ拭きでやさしく拭き取る。
<シェービングフォームを使った曇り止めの方法>
弱酸性のシェービングフォームはコーティングがはがれる可能性が高いので使用を避けましょう。
3.曇り止めの代用品は基本おすすめできない
ここまで曇り止めの代用品になるものについてみてきましたが、コーティングがはがれたりレンズに傷がついたりする可能性があるので、基本的に代用品を使った曇り止め対策はおすすめできません。できるだけメガネ専門店で取り扱っている曇り止めスプレーや防曇レンズを選ぶようにしましょう。
JINSでは、メガネ専用の曇り止めスプレーや曇り止め加工された防曇レンズをおすすめしています。レンズやコーティングを傷つけるリスクが低く、手軽にできる曇り止め対策として、ぜひ検討してみてくださいね。
JINS「くもり止めスプレー」の正しい使い方など詳細はこちら
JINS「くもり止めレンズ」のしくみなど詳細はこちら
4.まとめ
界面活性剤はレンズ表面に付着した水滴を拡散して蒸発させるので、中性の洗剤やハンドソープ、シャンプー・リンス、歯磨き粉、シェービングフォームなども曇り止めとして代用できるといわれています。
しかし、成分が酸性やアルカリ性に傾いていると、コーティングがはがれてしまう可能性があります。また、歯磨き粉のように研磨剤が含まれていると、レンズを傷つけてしまうかもしれません。このようなリスクがあるので、基本的に代用品を使った曇り止め対策はおすすめできません。
大事なメガネを傷つけないためにも、メガネ専門店で取り扱っている曇り止めスプレーや曇り止め加工の施されたレンズを選びましょう。

JINS WEEKLY編集部 I美
JINS歴5年。メガネ保有数22本。主にダテメガネとコンタクトを併用。