メガネのずれ落ちは、見た目のだらしなさだけではなく、実は多くのリスクやデメリットがあります。ここでは、メガネのズレ防止や、ずれ落ちる原因と対策について説明します。また、フィット感が良くズレにくいおすすめの3本もご紹介します。
あなたのメガネのズレがわかるチェック項目

毎日のつけ外しの動作やクリーニング作業など、日々の何気ない動作によっても、メガネのズレに影響は起こります。
メガネのズレについてわかる状態としては下を向くとずれ落ちることですが、そのほかにもさまざまなサインがあります。
「メガネをかけ直す頻度が増えた」「かけ心地に痛みや違和感を覚える」などといった症状は、あなたのメガネがズレているサインです。
それらのメガネのズレがわかるチェック項目を以下で詳しくご紹介します。「もしかしてわたしのメガネ、ズレているかも?」と感じている方は、鏡を見ながらセルフチェックをしてみましょう。
下を向くとずれ落ちる
下を向くとずれ落ちるのは、緩んでフレーム幅が広がっていたり、耳にかけるテンプルモダンの調整が合っていないことなどが一因です。
耳の位置は左右差があるので、テンプルの曲げ位置やホールド感の角度も左右対称ではなく、メガネ店でプロに調整してもらうのがおすすめです。
また、クリングスや鼻パッドの高さや幅が合っておらず、正しく機能していない際にも下を向いた時のズレは発生しやすいです。
正面から見た際に左右のバランスが悪い
メガネをかけた状態で、正面から顔を見て傾きがないか、フレームが真っ直ぐになっているかを鏡でチェックします。眉の形は左右差や個人差がありますので、目に対して並行かを一つの判断ポイントにしましょう。
ただし、耳の高さの左右差は誰にでもあるので、机の上に置いた際にフレームに傾きがあったとしても、実際にかけるとバランスが取れていることもあります。
レンズと目の位置や距離に違和感がある
メガネをかけた時にレンズの中央より黒目が数mm上にあると、違和感のないバランスで、見え方としても正しいかけ位置です。
レンズに対して黒目の位置が低すぎて眉毛までレンズ内にはいってしまっていたり、またずれ落ちた状態でフレーム上部に黒目があるかけ位置も正しくありません。
また、片目だけまつ毛が当たりやすかったり、目とレンズの距離感にも注意が必要です。
鼻パッドが浮くもしくは強く当たる
左右どちらかの鼻パッドが浮いている、または強く当たってしまい痛みや跡が残りやすいといった場合にも、鼻パッドの調整が必要な、ズレが生じているサインです。もしくは鼻パッド以外の箇所がずれている可能性もあります。
クリングスタイプは微調整ができますが、セルフレーム一体型など調整ができない場合には、高さを出せる鼻盛りシールを貼ったり、加工で作り替えるといった方法もあります。
耳裏や鼻など接地面に痛みを感じる
メガネのかけ心地の調整手段の一つに、テンプルモダンに下向きや内向きにカーブをつけて、耳や頭の形に沿うように調整する方法があります。それによって、鼻やこめかみなど、メガネとの接地面の負担を減らして、かけ心地の負担やストレスを軽減することもできます。
ズレが生じるとバランスに歪みが出るため、耳裏や鼻など接地面に痛みや違和感が出やすくなります。
メガネがズレたまま放置するリスク・デメリット

メガネがズレたまま放置すると、見え方以外に、目の疲れやかけ心地の違和感による痛みなどの不快な悩みのきっかけになります。また、ズレるたびにかけ直す面倒やストレスなど、複合的なリスクをはらんでいます。
さらにデメリットとしては、人に与える印象にも影響を与えてしまうこともあります。だらしなくルーズ、垢抜けないといったマイナスイメージを招いてしまっているかもしれません。
ここではメガネがズレたまま放置するリスクやデメリットを紹介します。
見え方に違和感を覚える
メガネがズレていると、黒目の位置とレンズのアイポイントが変わってしまったり、目とレンズの距離が変わってしまうことで、正しく視力補正ができない状態になる可能性があります。それによって、見え方に違和感を覚える場合もあります。
目が疲れやすくなる
メガネがズレた状態のままで使用すると、見えにくさもあってピント調整をしようとする目の筋肉に負担をかけてしまい、目が疲れやすくなる可能性があります。
見えにくい時についつい目を細めてしまったりと、不自然な動作が増え、眼精疲労のきっかけにもなります。
ストレスから気持ち悪さ、頭痛などの可能性
メガネがズレた状態にあると、焦点が合わなかったり、かけ心地に違和感があることもあり、レンズを通して見える視界にストレスを感じ、そのストレスが自律神経へと影響を及ぼしてしまう可能性があります。
それによって、気持ち悪さや頭痛(偏頭痛や緊張性頭痛など)を引き起こしてしまうリスクも起こり得ます。
集中が続きにくくなる
メガネがズレていると、かけ心地がフィットしないため正しいかけ位置に直そうとかけ直す頻度が増えます。
また、ずれ落ちてくる違和感や、かけ心地の痛みや違和感に気を取られてしまったりと、集中が途切れやすくもなってしまいます。
だらしない印象を与える
メガネは顔の印象やその人の持つ雰囲気を大きく左右させます。そのため、ズレたメガネはだらしなくルーズ、頼りなく垢抜けない、などといった印象を与えてしまうこともあります。
ずれ落ちたメガネをこまめにかけ直す無意識の動作で、もしかしたらマイナスな印象を相手に与えてしまっているかもしれません。
メガネがズレる原因や対処法は?

メガネのズレは便利グッズなどでかけ心地の向上を目指せますが、その前に知っておきたい原因と対処法をご紹介します。
自己流で解決を目指す前に、まずはメガネ販売店などにメガネがズレてしまう旨を相談してみるのがおすすめです。
鼻パッドの歪み
メガネがズレる原因としてまず疑うべき原因は鼻パッドの歪みとフィッティング調整です。
例えばノーズパッドが適切な位置になく歪んでいたり、サイズが合っていない場合には、かけ位置が下がってズレてしまったり、または反対に不自然に高い位置にかかってしまいます。
足つき鼻パッドのクリングス仕様は、微調整がしやすいのが利点ですが、雑に取り扱うとすぐに歪んでしまいやすいので注意しましょう。
対処法としては定期的なフィッティング調整で、鼻パッドのかかり具合やパーツの摩耗などをチェックしてもらいましょう。
メガネフレームの歪みや変形
メガネフレームの歪みや変形もメガネがズレる原因のひとつです。
耳や鼻のフィッティング調整の他に、水平になっているか、高さに合わせた全体調整など、こうしたメガネのフィッティングはかけ心地にも影響してきます。
歪みや変形は片手でのかけ外しや日常での取り扱いが原因のことが多いです。また、ポケットやカバンの中にそのまま入れることもNGです。
かけ外しなどの日常の動作も、積み重なるとフロントとテンプルを繋ぐヨロイ部分に歪みが生まれ、フレームの横幅が広がってしまうこともあります。
対策と対処法としては、かけ外しの際は両手で丁寧に、また保管はしっかりとケースに入れることです。
メンテナンス不足
メガネがズレる原因としてはメンテナンスの不足があります。
鼻パッドや耳のかかり加減の調整だけでなく、例えば鼻パッドのパーツが摩耗して滑りやすくなっていたり、ネジが緩んだり変形で横幅が広がってしまっていることも。
また左右の耳の高さに合わせた水平バランスが崩れた時にも、メガネの左右が歪んで片方だけズレてみえることもあります。
対処法としては定期的なフィッティング調整とメンテナンス、パーツ交換などです。
調整に加えて定期的なメンテナンスが必要ですが、経年劣化の具合によっては新しく買い替えることもおすすめです。
フレームが合っていない
フレームが顔に合っていない場合にもメガネがズレることがあります。
適切なかけ位置になりにくいのでズレやすいです。その場合、サイズやフィット感の違和感によって、靴づれのようにどこかの当たりが強くなってしまい、耳や鼻などどこかが痛く感じる可能性もあります。
対処法としては、顔の形に対してフレームの大きさが合っているものを選ぶことです。
横幅と耳へのかかり加減などのフィット感に注意しましょう。
小さすぎても大きすぎてもズレる原因となります。
フィッティング調整ではカバーしきれないケースもあるので、大前提として適したサイズやデザインのフレームを選びましょう。
ズレるメガネは自分で調整できるの?

メガネはデリケートなものですので、自分で直そうとして壊れる可能性があります。修理不能になってしまうと本末転倒ですので、自己流でのズレの調整は慎重に判断しましょう。
無理に自分で直そうとせずに、購入店に相談するのがおすすめです。簡単なフィッティング調整などは多くのメガネ販売店では無料で対応をしてもらえます。
自分で調整する際の注意点
自分で調整する際の注意点としては、フィッティングの微調整に求められる精度とテクニックです。また破損リスクも踏まえた上での取り扱いや基礎知識も必要です。
フィッティングの正確性も重要ですが、やはりそれらはプロではない以上、精度は期待できません。
その上で自分で調整する際には、フレームの型直しやフィッティング以前に、まずは「破損」に気をつけましょう。メガネは繊細なので力の加え方を誤ってしまうと壊れてしまいます。
また、テンプルモダンや鼻パッドのかけ心地調整や加熱調整は、プロであってもテンプルが折れてしまったりクリングスが折れてしまうこともあるので、やはり自己流での調整はおすすめできません。
ただし、一部ラバーモダンなどセルフフィッティングで微調整ができるように作られたスポーツ仕様などのフレームもあります。
メガネのズレ防止に効果的な方法4選

汗ばむ暑い日やスポーツ時だけでなく、スマホを見るためや読書のためにうつむいた際など、メガネのズレはどんな場面であっても些細なようで大きなストレスを感じるものです。
そんなメガネのずれ落ち防止に効果的な予防方法をご紹介します。
購入時には販売店にて顔に合わせたフィッティングや、ネジの緩みなどの確認や調整が行われます。しかし、毎日のかけ外しなどその後の取り扱いや日常動作でも、少しずつズレの原因が蓄積してしまうこともあります。
メガネのズレは購入店への定期的な相談やメンテナンスで解消できますが、日常の取り扱いの注意などでも対策ができます。
取り扱う時は両手で
メガネのズレ防止に効果的な予防方法として、日常的な無意識の動作に気をつけることがポイントです。
メガネを取り扱う時には、片手でかけ外しをせずに、両手で丁寧に扱うことで、ズレの原因にもなる歪みや型崩れを防げます。
ついついやってしまいがちな片手でのかけ外しは、テンプルの片側に負荷がかかり、型崩れで広がってしまいます。
メガネケースで保管する
寝る前に外して枕元に置いたメガネや、サングラスをカバンの中にそのまま入れたり、一時的だからと胸元に引っ掛けている方は少なくありません。
そういったダメージの蓄積や、それらをきっかけとした落下などによって、フレームの変形を引き起こすこともあります。
メガネはかけない時にはメガネケースに入れて保管することを習慣づけると、ズレの原因となる型崩れやダメージから守ることができます。
熱や蒸気に注意
メガネへのダメージとして避けたいのは、日常のかけ外しなどのダメージの積み重ねだけではありません。意外に知らない方も多いのですが、メガネは熱や蒸気などの高温下での取り扱いは要注意です。
お風呂場やサウナの湯気や熱風、ドライヤーの熱、料理中の蒸気などは、プラスチック製のフレームやレンズへの熱ダメージやネジなど金属パーツへのダメージになります。それによって変形してかけ心地に違和感を生むこともあります。
鼻パッドは清潔にお手入れ
鼻パッドに違和感を覚えるメガネのズレの場合には、鼻パッドの不具合が原因の場合もあります。
皮脂や汗、メイクなどの汚れが付着しやすいので、気になったからと言ってついつい乱雑に拭き取ってしまうのはNGです。その際に、パーツが歪んでしまうことがあります。
フレームやレンズ同様に、丁寧にお手入れをするように心がけましょう。
定期的なフィッティングも重要

ズレない快適なかけ心地やクリアな視界を維持するためには、定期的なフィッティングが重要です。
様々な便利グッズなどもあるので、応急処置的には役立ちますが、定期的にフィッティングも含めたメンテナンスの習慣をみにつけることがおすすめです。
かけ心地、見え方、パーツの劣化の有無など、総合的にメガネの健康診断をするように習慣づけましょう。
タイミングの目安としては、3ヶ月に一度くらいを推奨する販売店が多いです。
なかなか忙しく足を運べないという方は、目の疲れや見え方の違和感、かけ心地の締め付けやズレなどをサインとすると良いでしょう。
フィッティングの所要時間はそんなに長くはかかりません。
かけ心地の確認としては、左右の黒目の位置が適切であるか、目とレンズの距離は離れずぎたり近すぎはしないか、傾斜は不自然ではないか、耳の後のテンプルのかかりや鼻のフィット感などをフィッティングでチェックします。
加えて見え方をチェックしたい場合には視力検査を行います。
JINSのフィッティングサービス
メガネのフィッティングは、ほとんどの場合は購入店で無料で対応してもらえます。
例えばJINSでは、店舗またはオンラインショップで購入したメガネであれば、全店で無料対応をしています。
見え方に違和感がある、きつい、ゆるい等の掛け心地に違和感がある場合は店頭のJINSスタッフにご相談ください。オンラインショップでお買い上げいただいたメガネの調整も可能です。
また、他社で購入したフレームであっても、JINSでレンズ交換をしていれば無料対応が可能です。なお、調整により破損する可能性が高いフレームの場合には対応外となります。
メガネのフィッティングが必要な状態とは?タイミングや費用も紹介>
ズレにくいメガネフレームの選び方

ここではズレにくいメガネフレーム選びのチェックポイントと選び方のコツをご紹介します。自己判断で決めかねる場合には、希望のかけ心地に対して相性の良いフレームか、また調整の範囲内かなど、メガネ店のスタッフへ相談しましょう。
①メガネの幅
メガネのかけ心地の調整といえば、耳への引っ掛かりや鼻パッドの調整をイメージしがちですが、まず重要なのがメガネの幅です。
特にテンプルの太いデザインのフレームの場合などは、かけた時に圧迫感やこめかみへの当たりが強く感じる方もいます。
しかし反対に、幅が広すぎると耳や鼻への負荷の分散がうまくいかなかったり、そもそも顔に対してサイズが合っていない可能性もあります。
②鼻パッドの形
ズレのないフィッティング調整では、メガネやレンズの重さを分散させて、一点に負荷がかからないようにします。しかし、鼻の高さや形状には当然個人差があります。
フレームと一体型の鼻パッドの場合、簡単に調整できるアイテムとしてはシリコン素材の鼻盛りシールなどもあります。
より細やかな高さや角度などの調整を望むなら、プラスチックの山がフレームについた形状ではなく、金属パーツとパッドで調整できるクリングスタイプがおすすめです。
③テンプル(つる)の長さ/モダン(先セル)と耳のバランス
調整時に、テンプルを耳の裏から頭にかけて包み込むようにホールドする調整などを行います。
それによって、フレームやレンズの重みが分散され、一点に痛みなどが出づらい快適なかけ心地に近づけます。そのためにも、ずれ落ちやすい短いテンプルのものを選ばないことがポイントです。
JINSのおすすめのズレにくいメガネ

日頃の取り扱いでもメガネのズレは多少予防することはできますが、やはり選び方も大切です。
ここでは、素材や構造などに特徴を持つ、おすすめなズレにくいメガネ3選をご紹介します。快適なかけ心地や調整のしやすさで、より快適なかけ心地に近づけてくれます。
Airfame Hingeless Combi

Airfame Hingeless Combi / UUF-22S-017 / ¥13,900>
ズレにくさに特化したJINSの「Hingeless」シリーズは、頭部を包み込むようなホールド感で快適なかけ心地を実現します。
軽量な「Airframe」の中でも、さらにしなやかな弾力性や軽さが魅力的なβチタンを用いたコンビネーションタイプは、より幅広い年齢層やTPOに取り入れやすいです。
Airframe Hingeless

Airframe Hingeless / UUF-23S-048 / ¥9,900>
人気のウェリントンは、クラシカルなサイズ感やボリュームが魅力です。しかし、大きいのでズレやすさを感じる方もいるようです。
Airframe Hingelessのウェリントンなら、頭を包み込むようにホールドし弾力のある柔軟なフィット感を叶えてくれます。
鼻パッドはシリコン素材にすることで、接地面積を増やし滑りにくい特性を持たせています。
Light Weight -Quick Fit-

Light Weight -Quick Fit- / MRF-20A-007 / ¥9,900>
Quick Fitシリーズは、ラバー加工のテンプルモダン部分をいつでも自分で簡単に曲げることができ、フィット感の調整をすることができます。
また、軽量樹脂素材でノーズ部分も滑りにくいので、スポーツ中などにも快適で便利と評判です。
普段よりしっかりめに調整したいなどTPOやニーズに合わせてフィット感を変えるのも魅力です。試着して幅があっているかは確認しましょう。
まとめ

メガネは顔の印象を大きく左右するものだからこそ、適切なかけ位置や調整、サイズで素敵に着こなすのがおすすめです。
ズレたメガネは、鼻パッドの跡が強く残ってしまったり、耳が痛くなってしまうこともあるので、違和感を覚えたら早期にチェックしましょう。
関係ないと思っていても、メガネのズレが眼精疲労や頭痛のきっかけになることもあるので、定期的に購入店でフィッティング調整やメンテナンスをお願いするのもおすすめです。
ズレ防止の習慣や対策も是非取り入れてみましょう。
よくある質問
Q.メガネがズレないようにするにはどうしたらいいですか?
メガネがズレないようにするには、定期的なフィッティング調整やメンテナンス、パーツ交換が重要です。鼻パッドの歪みやフレームの変形などを確認してください。定期的なメンテナンスが必要ですが、経年劣化の具合によっては新しく買い替えることもおすすめです。
Q.メガネを歪ませないためにはどうしたらいいですか?
メガネを歪ませないためには、丁寧な取り扱いが重要です。常に両手を使ってかけ外しし、メガネケースで保管し、定期的なフィッティング調整とメンテナンスを行い、適切なフレームを選びましょう。高温下での取り扱いにも注意が必要です。
Q.メガネがずれるとき頭痛になるのはなぜ?
メガネがずれると、調整不足や歪みが原因で頭痛を引き起こす可能性があります。不快なかけ心地が眼精疲労を誘発し、頭痛が発生することがあります。適切なフィッティングとメンテナンスが重要です。