JINS WEEKLY編集部のI美です。
メガネの表面に薄いヒビのようなものがあり、触ると破片がぽろぽろ落ちてくる。もしかすると、レンズのコーティングが剥がれているのかもしれません。
そのままでは見え方にも影響するので、なんとか修理したいですよね。
今回は、メガネのコーティングは修理できるのか、剥がれる原因と対策もあわせて解説していきます。
1.レンズのコーティングが剥がれた!修理はできる?
2.対策用途に合わせたコーティングのレンズを選ぼう!
標準的なレンズのコーティング
防曇コーティング
ブルーライトカットコーティング
裏面反射UVカットコーティング
3.コーティングが剥がれる原因と対策
キズ
クラック
水やけ
化学反応
4.コーティングを傷つけないレンズのクリーニング方法
水洗い
中性洗剤
メガネ専用クリーナー
店舗クリーニング
5.まとめ
1.レンズのコーティングが剥がれた!修理はできる?
じつは、メガネのレンズ表面に施されている標準的なコーティングは、一度傷がついたり剥がれたりしてしまうと修理できません。そのため、レンズ交換で対応することになります。
レンズを交換する目安になるのがクラック(ヒビ割れ)です。メガネを長く使っていると、肉眼では見えない小さなクラック(ヒビ割れ)が自然発生します。クラック内に汗や汚れがたまり、肉眼でも確認できるようになったら交換のサインです。
交換しないまま使い続けると、次第に反射防止コートが剥がれてきて、レンズを軽く拭いただけで破片がポロポロ落ちてしまうことも。破片が眼に入る危険もあるので、そうなる前に新しいレンズに換えましょう。
素材やフレームの形によっては承れない場合もありますが、JINSでは他社フレームでも5,500円(税込)でレンズ交換に対応しています。追加費用なしで乱視用や薄型レンズも選べますので、ぜひ一度相談に来てくださいね。
2.対策用途に合わせたコーティングのレンズを選ぼう!
メガネのコーティングはいろんな種類があり、目的や悩みに合わせて選びます。どんな種類があるのか、さっそく見ていきましょう。
標準的なレンズのコーティング
一般的なメガネに使われるプラスチックレンズは傷つきやすいので、3層のコーティングが標準で施されています。
レンズ基材のすぐ上に傷を防ぐハードコート、その上に光の反射を抑えるマルチコート(反射防止コート)が重ねられます。そして一番上に、水を弾いて汚れも付きにくい撥水コートが施されています。
この3層からなるコーティングはとても薄く、傷がつくと修復できないので、取り扱いには気を付けましょう。
防曇コーティング
防曇コーティングは、その名のとおりレンズが曇るのを防ぐコーティングです。
冬、外から屋内に入るとレンズが一気に曇りますよね。最近だと、マスクから漏れる息でメガネが真っ白になっている人も見かけます。恥ずかしいし、何も見えないのでメガネを取って拭くという人も多いと思いますが、何度も繰り返しているとストレスに感じてしまいます。
防曇コーティングを施せば、こうした手間から解放されて気持ちも楽になるはずです。
ブルーライトカットコーティング
長時間パソコンやスマホと向き合うなら、ブルーライトカットコーティングは欠かせません。
ブルーライトは可視光線のなかで波長が短い領域にある、エネルギーの強い青色の光です。ヒトが見ることのできる光(可視光線)のなかでも非常にエネルギーが高く、体への影響が懸念されています。また、空気中のほこりや水分にぶつかると光が散乱し、まぶしさやちらつきを感じることも。
ブルーライトカットコーティングで眼を守りましょう。
裏面反射UVカットコーティング
裏面反射UVカットコーティングは、レンズの裏面に当たった紫外線が反射するのを防ぎます。
レンズの表面にUVカットが施されていても、顔とレンズの隙間から入って裏面で反射した紫外線が眼に入る可能性があります。これでは紫外線対策としては不十分ですよね。
裏面反射UVカットコーティングを施して、眼に入る紫外線の量を減らしましょう。
3.コーティングが剥がれる原因と対策
いろんなメリットのあるコーティングですが、剥がれてしまうと十分な効果が期待できません。せっかくレンズを交換したのにまたボロボロになってしまった、ということを防ぐためにもコーティングが剥がれる原因と対策を確認しておきましょう。
キズ
コーティングが剥がれる一番の原因はキズによるものです。硬いホコリや異物がレンズ表面についたまま乾いた布で拭くと、コーティングとこすれてキズがつきます。
レンズを拭くときは、まず表面のホコリなどを洗い流しましょう。
クラック
クラックによるコーティング剥がれも無視できません。プラスチックレンズは高温が加わると膨張しますが、反射防止コートは膨張しないのでヒビ割れてしまいます。
クラックを起こさないためにも、メガネをかけたままお風呂やサウナに入ったり、ドライヤーの熱風を当てたりしないよう気を付けましょう。夏場の車内に置いておくのも厳禁です。
水やけ
水やけとは、レンズについた水滴に含まれる汚れ成分が、乾燥してシミになって残ったものです。
水やけがつくと直せません。汚れと思ってゴシゴシこするのは、コーティングが剥がれるので逆効果です。メガネに水滴がついたら乾かないうちにふき取りましょう。
化学反応
コーティングに化粧品やアルカリ・酸性洗剤、果汁、有機溶剤などがつくと、化学反応を起こして溶解することがあります。水やけと同様、できるだけ早く流水で洗い流し、水分をふき取る必要があります。
4.コーティングを傷つけないレンズのクリーニング方法
最後に、レンズのコーティングにやさしいクリーニング方法をご紹介します。
水洗い
表面についたホコリなどで傷つけてしまわないよう、まずは水洗いが基本です。流水でさっと洗い流したら、乾いたやわらかい布で水滴をふき取ります。お湯を使うとクラックを起こす可能性があるため避けましょう。
中性洗剤
皮脂など油性の汚れを落とすには、水で薄めた中性洗剤がおすすめです。アルカリ性や酸性の洗剤、石けんはコーティング剥がれの原因になるのでNGです。間違った洗剤を使わないよう、きちんと確認してくださいね。
メガネ専用クリーナー
メガネ専用クリーナーは、コーティングに優しい成分で作られています。さっと吹きかけて拭くだけなので手間もかからず、手軽にメガネをきれいにしたい方にぴったりです。
店舗クリーニング
無料でレンズクリーニングをしてくれるメガネ店はたくさんあります。外出ついでに少し立ち寄るだけで、すぐにきれいにできます。JINSでも対応いたしますので、お気軽にお立ち寄りください。
5.まとめ
プラスチックレンズには、キズを防ぐハードコート、反射防止コート、撥水コートが標準的に施されています。これらのコーティングは修復できないので、剥がれた場合はレンズ交換が必要です。
コーティングが剥がれる原因はレンズ表面のキズのほか、熱によるクラックや水やけ、化学反応などがあります。レンズを乾拭きしたり石鹸で洗ったりするなど、間違ったお手入れ方法により、こうした原因を作ってしまうことがあるので注意しましょう。
お手入れするときは、水洗いか、中性洗剤やメガネ専用クリーナーを使います。外出する予定があれば、メガネ店に立ち寄ってクリーニングしてもらうのもひとつの手です。
メガネのコーティングには、防曇効果のあるものやブルーライトカット機能の付いたものなどもあるので、ご自身の生活に合わせて使用してみてください。

JINS WEEKLY編集部 I美
JINS歴5年。メガネ保有数22本。主にダテメガネとコンタクトを併用。